前回に引き続き、退職管理についてお話したいと思います。
病院の事業計画に沿って運営されている病棟では、途中退職が頻発すると、患者ケアはもちろん、残されたスタッフの過重な負担を招くという大きな損失を来たします。
ある病院では、そんなことも考えずに平気で途中退職を口にする看護師が多かったため、チーム形成を強固なものに整えながら、それぞれのチームごとに、どのようなチームにしたいのか、年度途中の退職が、自分たちの看護や患者さんにどのような影響をもたらすのかを真剣に考えてもらうことにしました。
もう一度原点に戻り、自分たちの看護師免許は何のためにあるのか、自分は何のためにこの免許資格を取得したのかを考え、話し合うことを勧めました。
そのとき、「辞めてはいけない」と言っているのではなく、今辞めることで自分の目の前の患者さんにどのような影響をもたらすのかを考えて欲しいと伝えました。「貴方の代わりの人材が確保され、同等の看護ができるように現場を整えることが私たち免許を持つ者の責任なのですよね」と。
そしてこれと平行して、意向調査を実施しました。時期は11月前後。次年度に向けた退職の意志の有無のみならず、配置換えの希望やどのように成長していきたいのか、チャレンジしたい他領域の有無や資格取得などについてです。
この意向調査は、最大限尊重されることを全員に浸透させ、この結果に基づいて、次年度の計画を作成しました。
これらの対策をしてからは、驚くように途中退職者がピタッと止まりました。
その後、5年が経過しましたが、年度途中の退職者はほとんどいないということです。
計画的な退職管理、ぜひ参考にしていただきたいと思います。

