管理者になると、その役割の中に部下の教育指導・人材育成が入ってきます。
でもなぜ、こんなにも苦労して人を育てなければならないのでしょうか?
みなさんの人材育成の目的はどのようなものでしょう?!
①より質の高い看護を提供するため、②将来の看護を発展させるため、③医療事故を防ぐため、④リーダーシップを発揮して将来管理者を目指すため、⑤よき教育指導者になるため、⑥病院経営のため、など、様々な目的があります。
しかし、懸命に育てよう、育てようとしても、なかなかその効果が伴わないという現実があり、管理者にとっては悩みの種になっているのですね。
毎年のように、病院では膨大な研修を行っていますが、たとえそこで知識や技術を習得しても、日々の実践には、なかなか反映されないもどかしさを感じておられるのではないでしょうか?
人材育成については、その目的が漠然としたものであったり、個々の部下の考えや思いを見極める力が不足していたり、どのような方法で行うべきか、またそのタイミングを見極めることが困難だったり、これらが明確になっていなかったりするケースがあるように思います。
管理者として、自分の病棟でどのような看護を目指すのか、どのような病棟運営をしようとしているのか、今一度、明らかにする必要があります。それによって、どのような人材を必要とするのか、どんな看護師を育てなければならないのかが、おのずと見えてきます。
研修に関する諸説によると、研修は弱みの克服ではなく、強みの伸長のための手段であり、そのためにはスタッフ個々の強みや個性をいかにたくさん、深く知っているか、また、その要素を理解し、いかにきめ細かく応えられるかが重要だとあります。
また、多くの示唆に富んだことわざに次のようなものがあります。
「ある男が1頭の馬を引いていた。さぞかし馬は喉が渇いているだろうと思って、一生懸命近くの小川まで引っ張っていった。だが馬は全く水を飲もうとしなかった。馬は喉が乾いていなかったのである。」
人材育成を考えるにあたって、とても考えさせられるお話しです。

